夏のカケラ

三月に入り山本さん達が卒業をした。

最後に残した言葉は、



「必ず、甲子園に行け」



だった。


僕らはその言葉を支えに、一層練習に身が入る。


甲子園・・・その言葉を念頭に僕らはガムシャラに走る。


もう・・・止まらない。


あの生野学園の時の気持ちは、二度と味わいたくは無かったのだ・・・・

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卒業式後のある日、


「明日から、春休みは練習試合をやり続ける」

監督が突然言った。

「練習試合っすか!」