夏のカケラ

「いやあ・・そうなんだ〜・・・」

かれこれ、アキラがその言葉を吐いたのは、三回目だ。

僕とマイ、アキラとアキラに告ったと言う川崎の四人で喫茶店にいた。


「いや、ホントに偶然会っただけなのよ!」

マイが言い訳をする。

だが、アキラはニヤけたままだ。


僕はミックスジュースをストローで啜りながら、外を見ていた。

多分何を言っても、コイツは信じないに違い無い。

川崎はニコニコしていた。


川崎はかなり感じが良い子だ。アキラには勿体ない。

「へー、いや君達がね・・あ、そうなんだ〜」

アキラはマイの話をヘラヘラ笑いながら、聞いて無い。