夏のカケラ

「で、おばあさんが後ろの人に聞いたんだ・・・あなたは誰なの・・・?」

暗い部屋の中で、話しているアキラの顔だけが、懐中電灯で照らされる。

僕らは唾を飲み込んだ。


「すると・・・後ろの奴が言った・・・あなた・」


「ぎゃー!!!」


カズの叫び声にみんな一瞬浮き上がった。

「びっくりした!」

「お前、オチの前に声を上げるなよ!」

僕らはカズの頭を叩いた。

「だ、だって怖かったもん・・・!」

「はえーよ!」

みんな布団の上に寝転がる。

「あー、びっくりした。次誰だ」