夏のカケラ

「コラ!お前ら早く布団をしけ!就寝までもう少しだぞ!」

怒鳴りながら、監督が入って来る。

僕らはギクッとした。

他の奴らがイソイソと布団を敷出す。

「それから、クロ!お前も自分のクラスに戻れ!」

「は、はい!」

クロは戻りながら、僕らにウインクした。

僕らも片目をつぶり、返事する。



就寝時間が過ぎた後、僕らはこっそり部屋を抜け出して、外に向かった。

途中でクロと合流する。

「よし、旅館の渡り廊下には雪が無い!そこでダッシュでもするか?」

僕が小声で呟くと、みんな頷いた。