夏のカケラ

手に打った感触が無かった。真芯に入ったのだ。

打球はグングン伸びて行く。

そして、レフトの金網を越えるホームランに成った。


「よっしゃー!」


僕は人生初のホームランを打った。


ガッツポーズをしながら、ホームを踏むと、みんなが僕の頭を叩く。

一気にこの回に4点を取り、僕らは独走体制に入る。



相手は、ケンの球を掠りも出来ず三振の山が築かれて、気が付けば12対0で五回コールド勝ちであった。

僕らのチームは初めてコールド勝ちを体験した・・・・