夏のカケラ

みんな一斉に僕を見る。


近藤さんは壁に持たれ掛かりながら、僕を見ていた。

アキラとカズが僕に期待の目を向ける。


「・・・僕は・・」


隣のマイが僕を見つめていた。

僕はゆっくりみんなを見回し、



「僕は・・楽しむ野球がしたい・・・」



そう言った瞬間、アキラとカズが下を向いた。


マイは悲しそうな顔をしている。


近藤さんはびっくりした顔をした。


僕は顔を上げて続けた。




「楽しみたいから・・・だから、・・・勝つ野球がしたい・・・!」




みんなが一斉に顔を上げた。




「僕は野球が好きです・・・だから負けたく無い・・好きな物を負けるのは嫌だ・・!」