夏のカケラ

「そうよ!今までウチは年功序列で和気あいあいとやって来たの!そりゃ、強いチームじゃ無いわよ!けど、それでみんな満足していたの!」


柴原さんがまくし立てた。

僕はジッと柴原さんを見つめていた。


「・・・そりゃ・・・一ノ瀬はレギュラーに成れたから・・・嬉しいと思うけど・・・」


僕は帽子を人差し指でクルクルと回した。


「でも・・・」

柴原さんが続ける。

「でも、みんなが楽しくやってたのに、いきなり監督に成って勝手な事をして、嫌な奴は辞めろ・・・って・・・」


柴原さんが下を向く。

僕はまだ帽子を回していた。


「・・・勝手過ぎるわよ・・・」