夏のカケラ

緒方の球は、その中でも、轟音を立てて凄いスピードで僕の方にやってくる。




コイツ!




ボールは僕のミットに凄い音を立てて入った。




パーンッ!!!




渇いた音と共に、手に衝撃が来た・・・!



鉛の球を受けた様な感覚だ。

僕の手はビリビリと痺れていたが、落球だけはしなかった。



全員がボー然とした様に立っている。



投げた緒方自身も驚いた顔をしている。


監督だけは、一人ニヤリとしていた。


「よし!次行くぞ!」


そう叫び、テストは続いた。