夏のカケラ

監督は微笑みながら、僕を見ている。

おかしな事を言ってるのか?


「アウトコースを打ったのは、カウントが詰まってからでした。と言う事は、得意じゃ無いけど仕方が無く打った・・・」


マイはニヤニヤしながらスコアブックを見ている。


「だから、アウトコースを二回投げた後、ツーストライクが取れれば、インコースが来たらボール球でも手を出すと思ったんです・・・」


そうだ・・・


案の定、あの人はボールのインコースに手を出してショートゴロだった。

ショートはカズだったので絶対に捌けると思ったのだ。

みんながシーンとして僕を見ている。