夏のカケラ

スタンドでマイが心配そうな眼差しで僕を見ている。


心配するなよ・・・マイ。


僕は打席でピッチャーを見つめた。



その瞬間であった・・・


僕の耳に音が聞こえなく成った。


不思議な感覚だ。


だが、ピッチャーの呼吸する音だけが聞こえて来た。


後は無音だ。



何だ・・・この感覚・・・



だが・・・嫌な感覚では無い・・・



ピッチャーが第一球を投げた。


これはボールだ・・・!


投げた瞬間に分かる。