夏のカケラ

八田はコーヒーを啜った。

桜川もコーヒーに口をつける。


「二人は中々センスがある。一人は長髪の奴。もう一人は茶髪の奴だ・・・この二人は充分に名門でも通用する・・・」


二谷と三井か・・・


八田は名前を思い出した。


彼は全ての生徒の名前を覚えている。


「三人・・・って言ったよな・・・後一人はどうなんだ?」


八田はタバコに火をつけながら尋ねた。


「・・・もう一人は・・・」


桜川はソファーの背もたれに腕を置いて笑った。







「天才だ・・・・!」







・・・・