夏のカケラ

二人は僕らに気がつく事なく仲良く歩いて行った。


通り過ぎた後、僕らは顔を合わせて笑い出した。


「アイツ・・・顔に似合わずやるな!」


アキラが腹を押さえて笑う。


「嫌々、びっくりだ!」


僕も笑い捲くった。


僕らは河原の土手で涙を流しながら笑い転げていた・・・



一仕切り笑った後、僕は涙を拭きながら呟く。


「ああ、笑い死ぬ所だった・・・」

「アイツも水くせーな、言ってくれりゃ良いのに」


アキラが言う。


「まあ、良いじゃん。温かく見守ってやろうぜ」


僕らは遠くに見える二人を見ていた・・・