夏のカケラ

僕らは黙って空を見上げていた。


僕は嬉しかった。


アキラと同じ思いを共有している事を・・・


カズも、同じ気持ちなんだろう・・・だから、アイツも陰で頑張ってるんだ・・・





そう思っていると、川岸の土手を茶髪の不細工が女連れで歩いて来るのを見つけた。


あれ?


誰かによく似ているな


アキラもそう思ったのか、僕を見て来た。


近づいて来ると、それは紛れも無く僕が知っている親友である。


女の子は、見たことが有る・・・思い出した・・・二組の古田愛子だ。


確か、カズが可愛いとか何とか言ってたな・・・


僕とアキラは顔を見合わせた。