夏のカケラ

僕らは河川敷のグランドで、キャッチボールをした。


何でだろう?五日振りなだけなのに、ボールを持つ事が楽しい。


アキラも同じ思いかニコニコしながら、キャッチボールをしている。


僕はこれほど迄に野球が好きになっているのか・・・



太陽が西の空から、僕らを赤く染める。


僕らは段々本気でキャッチボールをし始めた。


アキラが声を掛けて来た。


「なあ、ヒロ」

「うん?」




「お前は・・・行きたいか?」




いつもおちゃらけている、アキラが真剣な目をする。


僕は黙ってアキラを見つめた。