夏のカケラ

「見たか!俺の実力!」


アキラが笑って言った。


僕も笑った。


僕らはしばらく、ボーッとしていた。



「なんかさ、野球ゲームしてたら・・・やりたくなるな・・・実際に」


アキラが突然、体を動かし始めた。


「・・・テスト期間だぜ」


僕は一応そう答えた。


「そうか・・・」


アキラが天井を見ながら言う。


僕はグローブとキャッチャーミットを取り、グローブをアキラに投げた。


「だから、キャッチボールだけにしようぜ」


僕が笑いながらそう言うと、アキラも笑った。

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