夏のカケラ

高校生活の初日から僕は疲れ果てていた。


最悪だ・・・


マジで最悪だ。


そう思いながら、家に到着した時、玄関のドアの前にマイが立っていた。


うわ・・・マイだ・・・


僕の気持ちは更に下がった。


「どうしたんだ?」


取り敢えず、僕は話し掛ける。


マイは僕に気が付いて、振り返った。


「おばさんは?」


相変わらずの素っ気なさだ。


マイの手には大きめの発泡スチロールが有った。


「え?いないか?買い物でも行ってんじゃねーの?」


僕がそう言うと、いきなり僕に持っていた発泡スチロールを投げる様に渡して来た。