夏のカケラ

「さっき言ってた服を見に行きたいんだけど」


さっき言ってた服?


何それ?


僕が怪訝な顔をしていると、坂口が片目をつぶった。


ああ・・・そう言う事か・・・


僕は察知して、


「・・だね、じゃあ奥野・・悪いけど俺達はこれで・・・」


奥野も察知したようだ。マイにバレ無い様に親指を立てた。


「え、何?どうしたの?」


マイが坂口に聞いて来る。


「うん、実はね、弟の誕生日に服を買って上げるんだけど・・・ちょうど一ノ瀬とサイズが同じだから一緒に見て貰おうと思って・・・」


ナイス、坂口。


「ふ〜ん、私達も行こうか?」


うわっ、コイツ、空気読め!