夏のカケラ

僕はバットを持って、マイの部屋の窓を軽くノックした。


懐かしい。


昔はこんな事をよくしていた。


ニ、三回ノックした後、カーテンが動いて窓が開いた。


マイが髪にタオルを巻いている。


風呂上がりであった。


「よお」


僕は努めて明るく声を掛ける。


「何?」


だが、マイは冷たい。


ま、これはいつもの事だ。僕は本題を切り出した。


「お前、今度の日曜日、暇か?」


僕の言葉にマイは目をパチクリとさせた。


「何で?」

「あ、いや・・・奥野がさ・・・」


僕がその名前を出すと、マイがピクリとした。


「・・・あの、中学の時の奴らで・・・集まろう・・って成ったんだよ」