夏のカケラ

「まあ、前回あれだけのミスをした奴を普通、使わないっスよね・・・」


僕は吾妻監督が持って来てくれたジュースを飲んだ。


「まあ良い。俺達のプロジェクトチームは出来たばかりだ」


吾妻監督が新しいビールを開けながら言う。


「プロジェクトチーム?」


僕が聞き返すと、

「そうだ、一応ネーミングを考えた」

魚屋の石田さんが言った。


特訓の後、いつもこうやって飲み物を飲みながら喋るのが日課に成っていた。


多分親父連中は一汗かいた後のビールが目的で集まっていたのかもしれない。


ま、それでも僕に取っては嬉しかったのだが。