夏のカケラ

そうか・・・

俺は上手くなったんだな・・・

僕はニヤニヤしていた。






特訓を始めて、二ヶ月が経過した。


秋季大会が始まったが、僕の出番は無かった。


二年生の正捕手の山本さんが出たからだ。


それに、前回あれだけミスをした僕を顧問は使わないだろう。



それでも、自分の実力を試合に出て試したい・・・僕は初めて思ったのだ。


だが、それは叶う事が無く、秋季大会は終わった・・・

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「そうか、出れ無かったか・・・」


高津コーチはそう言ってビールを飲んだ。