★佳那Side★
「行って来まーす!!」
「はーい。」
あの日以来、彼方君に会っていない・・・。
会ってお礼を言いたいのに・・・。
「はぁ・・・。」
彼方君・・・今、どこにいるんだろう。
「・・・。」
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「佳~那~。」
今は、お昼。
「んー?何~?」
「いや、なんでもないけどなんかボーッとしてるからなんかあったのかな~って。」
「ん~。両親が仲直りしたぐらいかな~?」
「本当にぃ~?」
「うん!!」
・・・まだ愛花には、彼方君のことを話してない。
なんかゴタゴタしそうだから。
彼方君・・・。今何してるの――――――――――?
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。
今ちょうど家が見える角にいる。私が彼方君を見つけた所・・・。
あの時は・・・。不審者かと思ったけど、優しい人だった・・・。
「ふぅ・・・。」
『ん?誰か家の前に立ってる。』
「・・・彼方君私、今悲しいよぉ・・・。」
「えっ!?どうしたの?」
「―――――――彼方・・・君?」
「うん。そうだよどうしたの?」
「あ・・・えっと・・・。」
「さっき〝悲しい〟って・・・。」
「あ!!あれは・・・。」
彼方君に会えなくて悲しかったからです・・・。
なんて言えないっ!!
「?」
う・・・。え~い!!明かしちゃえ!!
「彼方君に会えなくて悲しかったからですっ!!!!」
「え・・・?」
う~。言っちゃった~。
「――――――有難うございます。」
え・・・?
「そのように思っていただいて光栄です。」
「こ、光栄なんてそんなっ!!」
そんなこと言われる義務なんてないです~!!でも・・・。
「・・・嬉しいです。」
あ。つい、声にでっちゃった!!
「ふふっ。よかった。」
その時。
カッ!!
「「!!」」
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
ん・・・?ここ、どこかで見かけた様な・・・?
「!!」
ここ・・・夢に出てきた・・・!!
「ふぅ~。大丈夫?ここ毎回こんなんだから嫌になっちゃうよね。」
え?え!?
「何とかしてくれないかな~。」
「あ・・・あの~。」
「ん?」
ゴクンッ。
「ここ、どこですか・・・?」
「え・・・?」