*彼方Side*
「佳那っ!!」
佳那・・・!!さっきから佳那がいない・・・。
実はさっき―――――――。
「彼方~。ス、ススキ風って・・・何?」
「え?う~ん何だろう?」
????まったく訳が分からない。
「ススキ風っ!?」
「そ、空っ!!」
「ススキ風はススキの種が、綿毛のように飛んでいる事・・・らしいぜ?」
「「「「へぇ~~~・・・。」」」」
「えっ!?女神様まで・・・。」
〝ススキ風〟・・・。
「ロマンチックだな。」
「えぇっ!!な、何が!?」
「え?いや、ススキ風がロマンチックだなって・・・。」
「そ、そっか・・・。」
・・・違う。違うんだ。本当は〝佳那と一緒に見てみたいな〟って言いたかったんだ・・・。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。
そこから、佳那がいなった・・・。
佳那っ・・・!!どこだ!!
ふわっ。
!!これは・・・。
・・・・・・ススキ風―――――――。
「佳那っ・・・・・・!!」
☆佳那Side☆
ふわっ。
・・・・・・ススキ風。
私は今からあっちの世界に帰る。
決めたんだ。〝彼方と別れる〟って・・・。
皆には内緒にしてって言っておいた。
・・・・・・・だから彼方にはここの場所は―――――――。
「佳那っ・・・・・・!!」
!!
彼方何でここにっ!!
「佳那っ!!何で勝手に帰るんだよっ!!?」
駄目だ・・・。やっぱり我慢出来ない。
ポロポロッ。
「か、佳那っ?どうしたの?」
「・・・・・・悲しいの。」
「え?」
「彼方と離れるのが・・・・・・怖いの。」
そう・・・。私は彼方と離れるのが怖かったから、何も言わないで帰るつもりで・・・。
「佳那っ・・・。僕は君に会って変わった・・・。君のおかげで、友達も出来た。」
「えっ・・・。」
私はただ、彼方が好きで諦めて欲しくなかっただけだよ・・・。
「だから、僕は―――――――――――――――佳那が好きなんだっ!!」
「えぇっ!?」
彼方が私を・・・・・・好きぃっ!!??でも―――――――。
「―――――私も好き・・・!!」
「!!・・・そっか。」
「うん。」
「・・・・・・バイバイ。」
「バイバイッ!!」
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。
「・・・・・・な、かな、佳那っ!!!」
「ん・・・?」
「佳那っ!!だ、大丈夫!?頭とか痛くないっ!?」
「愛華・・・?ここは・・・。」
「見てのとーり病院っ!!あんた事故ったんだよっ!?」
「ふぇ?」
「その調子なら大丈夫そうね・・・。」
元の世界に戻って来てる・・・。
――――満足なのに胸の中に、ぽっかり穴が開いてしまったみたいに・・・。
たぶん彼方の事だ。彼方・・・・・・。
「・・・・・・って聞いてる?佳那!!」
「え?何?」
「も~。だーかーらー佳那と同じ部屋に超カッコイイ男の子いるんだって!!
だ・か・ら挨拶して来て♪」
「えぇっ!?・・・・・・もぅ。いいよ。」
「あれっ!?・・・意外に素直だね。」
今そんな事考えている暇なんてない。
彼方―――――。
シャッ。
「!!か、彼方ぁっ!?」
「やっ♪佳那。」
「な、何で・・・。」
「実は、ここと繋がっている方があっちも案定して―――ってその前に言いたい事は?」
・・・・・・もぅっ!!
          「お帰りっ!!」
              END