……特別?
「あの、それって……」
と言いかけた私を止め、YUKIは携帯を取り出して操作し始める。
……字を、書いてる……?
「ん」
スッと差し出した携帯の画面には、YUKIの入力した文字が……。
【サクラのことが好きだから、ホントはずっと見つめていたい。 でも視線が合うと照れる。】
……え。
えぇ……!?
こ、これって……告白、されちゃってる……!?
「YUKIっ……」
「スクロール」
「……へっ?」
すくろーる?
YUKIの言葉を受け、画面を下へと動かしていくと……、
【いや、冗談だよ?(笑)】
……うわ。 うっわ。 うわー。
「……この、性悪っ」
「自覚してる。ってこの前フジヤマに言ったのを聞いてなかったか?」
「クソメガネめっ」
くそぉ、またからかわれたっ……。
性悪メガネめ。
「サクラ、なんかフジヤマに似てきたね?」
「フジヤマなんかと一緒にしないでっ」
そう言った私にYUKIは笑い、私はほっぺたを膨らます。
……そんなこんなで、私はその後もからかわれながら館内を進んでいき、疲れ果てた状態で出口に到着した。



