言葉の感じは、チャットの時よりも柔らかい。
言葉だけじゃなくて、立ち振る舞いもそんな感じがする。
だけど、やっぱりユージはユージなのだ。
リアルの私を見て、即座にピースしたユージ。 オッサンなフジヤマにタメ口で話すユージ。 ネカマだったYUKIとすぐに打ち解け合って話してるユージ。
いつも見てきたユージが、今、私の隣に居るんだ。
だからこそ私は、みんなの前で笑顔になることが出来た。
「ひげを剃れば、ちょっとはマシになるんじゃない?」
自然と出た私の言葉に、ユージとYUKIは『確かにっ』と言葉を重ねて笑う。
私の言葉を、この人たちはちゃんと聞いてくれている。
チャットと同じように、私を見てくれている……。
「馬鹿言え、ひげは俺のトレードマークだぞ?」
フジヤマもまた、私の言葉にちゃんと答えてくれている。
それが嬉しくて、楽しくて、幸せで。
私はその瞬間、人見知りな桜子ではなく、チャットの中のサクラのように、リアルでみんなと一緒に笑っていた。



