「あー、あのさフジヤマ。 これからどうするの?」
ユージがフジヤマに声をかける。
「ん?」
「男3で女1」
ユージの声で、全員の視線が私に集まる。
何の気なしにここまでついてきてしまったけれど……よくよく考えると、みんな年上の男性だ。
……私、実は今、凄い状況の中に置かれてるっ……!?
「さすがに、男3人がサクラを囲むのはなぁ」
「通報レベルだね、特にフジヤマ」
「だからうるせぇってこのネカマ野郎。 お前が女ならちょうどよかったんだぞ?」
「ごめん、つい言いそびれちゃって」
「嘘つけ、直前まで『私』を貫き通してたくせに」
「それはまぁ、言いそびれた結果だから仕方ないだろう?」
「うるせっ」
……なんだかんだで、やっぱり二人は仲がいい。
いや、言い合いをしてるような感じだけど……でも、実際に会うのは初めてなのに、すぐにそんなにやり取り出来るのは凄いと思う。
私は、全然会話に入れていない……。
ユージも、二人の会話には苦笑いを浮かべている。
「とりあえずー、暑いから全員車に乗れっ」
「拉致るの?」
「なんでやねんっ!! 俺の汗を見ろ、着替えたばかりなのにTシャツが死亡寸前だっ!!」
そんなやり取りをするフジヤマとYUKIに、ユージはまたもや苦笑い。
私は、オドオドと視線を泳がすだけだった。
「ほれほれ、とりあえず乗れっ」
フジヤマに促され、それぞれ車に乗り込む。
エンジンがかかった直後、すぐに冷房が効き始めた。



