「む、無理ですよ!! だってここから1時間かかるし、親も帰ってきちゃうもん!!」
「彼氏を紹介するってことでいいんじゃない?ユージが1号、俺2号ってことで」
「なんでやねんっ!!」
バシッと肩を叩く動作つきでのツッコミを入れる。
そんな私にYUKIは笑い、ユージも楽しそうに肩を竦めた。
「ユージ、笑ってないでなんとか言ってよっ……!!」
「じゃあ俺んちにおいでよ。 親にサクラのこと紹介する」
「……いやいやいやっ、突然それもどうかと思いますよ!?」
混乱に次ぐ混乱。
だけどユージは笑っているし、YUKIもまた『ナイスアイデア』と言いながら笑っている。
全っ然ナイスじゃないと思うんですけどっ……!!
「ていうか、ここからユージの家まで1時間くらいかかるでしょ? 着いて5時過ぎ、話を終えて6時に家を出たとしても……そこから私、また2時間電車に乗らなきゃいけないわけで……」
「泊まればいいじゃん」
「……はいっ!?」
「俺の家泊まりなよ。 姉貴の部屋開いてるから貸すよ?」
……って、簡単に言いますけど!!
付き合い出した日に、お泊まりですか……!?



