「いやっ……え、ちょっ……えぇ……!? な、なんでっ……えぇ!?」
突然の言葉に、パニック!!
顔が赤くなるのが自分でわかるし、ユージにもバレてしまっているはず。
あたふたとする私を見て、ユージはふふっと笑った。
「ごめん、ちょっとした冗談」
「……えぇ!?」
「いやー、『なんでやねん』って突っ込まれるかと思って」
「あ……」
……そう、だよね。 チャットなら普通は即座に突っ込んでるところだ。
うん、そうだそうだ。
いつも通りのユージだ。 アハハ。
……あぁもうっ私の馬鹿!!
あからさまな反応してどうすんのっ……!!
「……なんでやねんっ」
「いや、遅いしっ」
ケラケラと笑うユージ。
チャットの画面なら『ww』が大量に並んでいると思う。
うぅ……ほんとにもう、私の馬鹿っ。
「でも、いつかはサクラが欲しいな」
「……あーはいはい、そのうちねー」
「棒読みかよっ。 ここはさ、真面目に受け取って欲しいですよ?」
「……だって、どうせまた冗談とかでしょう?」
「いやいや、真面目にって言ってるんだから本気だよ?」
ニコッと笑ったユージは、私の頭をポンポンと叩いた。
「来年辺りに期待しとく」
「……へ?」
「でっかい箱に入ったサクラが俺んちに届くのを待ってる」
「……いやいや、それはなんか違う……」
と言いつつ、箱に入ってる自分を想像してしまった。
『今日1日は私を自由にしていいよ♪』……は、ないな。 うん、絶対ない。
「ていうか、私も同じ誕生日なんだけどね」
「じゃあ来年はサクラが箱に入って、再来年は俺が箱に入るってことで」
「なんでそうなるっ」
「そうやって決めとけば、少なくとも2年は一緒に居られるじゃん?」



