「お、重っ…」



ずっしりとした資料の山を両手いっぱいに抱えた私は、両腕をプルプル震わせながら資料室まで運んでいた。



あまりの重たさから、額にうっすらと汗が滲んでくる。



助けを呼ぼうにも、周りを見渡すかぎり誰もいない。



「…っ…」



資料の山を甘くみていた私の腕は、もう限界にまで達していた。




とうとう重さに耐えきれなくなって、バランスを崩してしまう。




あっ、落ちる……。




衝撃にたえようと両目を瞑って、その瞬間を待った。