そんな女子生徒たちを虜にしている彼がなぜだか私に付き纏ってくる。 正直、勘弁してほしい。 彼に好意を寄せている女子たちからヒシヒシと鋭い視線を感じる。 まるで、針のムシロだ。 はっきり言って、こっちだって迷惑極まりない。 女子生徒諸君。 私は声を大にして叫びたい。 私は被害者だ、と。 それに、私は彼が苦手だ。 あの笑顔の裏で、なにを考えているのか掴めないところが――。