それなのに――。 「……」 彼は、依然と黙ったままだった。 なぜ黙ったままなのかさっぱりわからなくて、沈黙に耐えきれなくなり……。 「ちょっと、北見くん。聞いてるの!?」 彼の腕を引っ張り、いつもより強めの口調で尋ねた。