来宮は車で恵梨沙を学生寮まで送ってくれた。彼が乗っている車は国産のコンパクトカーだった。別れ際に恵梨沙は来宮に事後の話をした。カメリアのシステムがよくわからない新人会員には説明をしてあげる必要がある。
「寮まで送ってくださってありがとうございました。今日は本当に楽しかったです。もし私を気に入ってくださったのでしたらうちの事務局に連絡を入れてください。担当が二度目のデートをお膳立てします」
「そうですね。さっきも言ったとおり僕は死ぬほど忙しいから、次の約束をするなんて難しいんですよ」
「あの、別に無理強いはしないのがうちのシステムなんです。今回でさようならしても一向に構わないんですよ」
そう説明していると、胸の中に名残惜しい気持ちが広がっていく。
「桐原さんはどうしたいのですか」
来宮がたずねる。
「私は……私はまだはっきり自分の気持ちがわかりません。だって、来宮さんのことをよく知りませんから。でも、交際させていただくかどうかを決めるのは、もう少しお話ししてからでもいいと思うんです」
「驚きましたね。意外な言葉です」
来宮がつぶやく。
「桐原さんみたいなきれいな人が僕とまた会いたいと言ってくれるなんてね。これはなんとしてでも時間を作らないといけませんね。はっきりとした日時を約束することはできませんけど、またいつかあなたに連絡を入れてもいいですか」
「はい。もちろん」
恵梨沙は胸の中がパッと開けていくのを感じた。
「寮まで送ってくださってありがとうございました。今日は本当に楽しかったです。もし私を気に入ってくださったのでしたらうちの事務局に連絡を入れてください。担当が二度目のデートをお膳立てします」
「そうですね。さっきも言ったとおり僕は死ぬほど忙しいから、次の約束をするなんて難しいんですよ」
「あの、別に無理強いはしないのがうちのシステムなんです。今回でさようならしても一向に構わないんですよ」
そう説明していると、胸の中に名残惜しい気持ちが広がっていく。
「桐原さんはどうしたいのですか」
来宮がたずねる。
「私は……私はまだはっきり自分の気持ちがわかりません。だって、来宮さんのことをよく知りませんから。でも、交際させていただくかどうかを決めるのは、もう少しお話ししてからでもいいと思うんです」
「驚きましたね。意外な言葉です」
来宮がつぶやく。
「桐原さんみたいなきれいな人が僕とまた会いたいと言ってくれるなんてね。これはなんとしてでも時間を作らないといけませんね。はっきりとした日時を約束することはできませんけど、またいつかあなたに連絡を入れてもいいですか」
「はい。もちろん」
恵梨沙は胸の中がパッと開けていくのを感じた。