恋色青空




朝から憂鬱な英語。本当にこれだけは苦手だ。



なぜ日本人なのに英語を学ばなければいけないのか?
…そんな疑問ばかり抱いてた。


なにせ数学で習ったことさえ滅多に使わないのに英語なんてもっての他。



道でそうそう英語を話す人に会うわけでもないのに。
私にはさっぱりわからなかった。


はやく英語なんて終わって欲しい。
それだけが今の願いだった。



「―――…。じゃあ今日の宿題は教科書の問題の間接話法を書き換える問題な。しっかりやっとけよ。」



先生がハッとした顔でいつもと同じような宿題を出す。

こんなのやりたくないのに。

どうせならまだ古典のほうがいい。むしろそっちの方が私には向いてる。


こんなのただの文句だと思うんだけどさ。



「おい。川崎。何ボーッとしてるんだ。あとで職員室にくるように。」



ボーッとしてた私に先生は呆れたようすでそんな言葉を投げかける。

きっと長い長い説教に決まってる。


そして英文で反省文を書かされるオチ。
…こんなのめんどくさい。


やりたくないことをただやりたくないというのはただのワガママだけど

授業を抜け出してるワケじゃないし、

かと言って寝てるワケでもない。


なんで私がとやかく言われなきゃいけないのかさっぱり理解ができない。