「くっしゅん!」 「へっくしょん!」
どこかで、アタシとカノちゃんの噂でもされているのか?

アタシは理央と作戦をした。
「光とカノちゃんをくっつける。」
アタシもそれに大賛成した。
それが、一番いいと思ったからだ。

「ねえ、カノちゃん。昨日の、メールの事だけど・・・。」

妙な空気が流れる――。

「あの、あんまり気にしなくていい・・・。」

「サクちゃん・・・!」

アタシは寒気がした。
カノちゃんの声は小さいながら。筋が通っている。

怖い。

「サクちゃん。なにか、知っているでしょう?」

「え?別に。」

「うそ・・・。本当のコトいってよ!」

「知らないんだってば!ホントに・・・。」

アタシはしゃべれなくなりそうだった。

「サクちゃん。」

「な・・・に?」

「もう、信じられないよっ!」

「ちょ・・・!」

カノちゃんは去っていく。
追いかけるべきだったのだろうが、追いかけても・・・。むしろ自分で首を占めるようなものだ
しばらく立ち尽くしていた。

「へたくそー。」

「!?」

理央だ。
相変わらず無表情だが、なんだか「ばーか」と言いたげなのは伝わってくる。

「おまえ、花音と友達なんだろ?」

「・・・!親友だよ!」

親友だから、隠し事もしたことなかったし、こんな騙すなんてこともしたこともなかった。

「ま、花音もお前の大根演技に気づかないほど馬鹿じゃねえ。ってことだな。」

「だ・・・!大根って!」

「まあ、今日は作戦実行だからな。」

「うん。」