少しの間を置いて、コツ――コツとゆっくり足を進めて広大な景色を臨む、その場所で立ち止まったグレイス その後をゆっくりと追う すると 「この国は、1年前に1度――死にました」 俺がすぐ側で立ち止まった瞬間、落ちた言葉 真っ直ぐに、緑で溢れるその景色を見つめて グレイスは、そう言った 「死んだ?」 首を傾げて、そう言う俺にグレイスは顔だけこちらに向けた 綺麗な髪がその顔を一瞬覆って、また元に戻る そして、悲しみに満ちた顔で 「――・・・ガスパル」 そう呟いた