My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ



薄い衣を風になびかせながら歩くグレイスの後ろを、無言で追う

一直線に伸びた廊下は、ヴェントスの様に天まである様な高さはない

それでもドーム型の天井からは、眩しい程の光が差し込み、足元を照らしていた


隣に視線を向ければ、噴水が水を上げ、その場に潤いを与えている

キラキラと太陽の光を反射するそれが、何故かとても美しく思えた




「美しい」




感じたままの思いが、そのまま言葉として素直に零れた


緑と水と光に溢れた国

どこか薄いベールに包まれた様な

幻想的な、国―――





「光の国。ですもの」




そう言った俺に、微かに後ろを振り返り

柔らかく微笑んで、そう言うグレイス



そして、コツンと一度音を鳴らした後

一つの部屋の前で立ち止まった