頭の中で考えを巡らせていると、ゆっくりと顔だけ振り返ったグレイス
その美しい横顔に、淡い光が差し込む
どこか幻想的なその姿を見て、再び夢の中にいる様な感覚が心を覆った
「お会いにならないので?」
高揚のない声で、ベットの上で試案する俺に問いかける彼女
その瞬間、ハッと現実に戻って
勢いよくベットから降りた
迷うのは後でもいい
とりあえず、今は父の安否を確認しよう
そう心の中で決め
部屋を出た
コツ――・・・コツ――・・・コツ・・・
真っ白な世界に、足音が響く
解放的な、真っ直ぐ続くこの長い廊下に窓はなく
先程までいた部屋と同様、大木の様に並ぶ柱の向こうは外の空間と同じだ
白で統一された美しい建物
それでも、眩しい程の白ではなく
どこか色を落とした、柔らかい白
そして、柱や床には緑の蔦が巻き付いている



