My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ



徐々に色を取り戻す世界の中に、見覚えのある1人の女性が立っているのが見えた

その瞬間、驚いて思わず飛び起きた




「――グレイスッ!」

「お目覚めですか?」



飛び起きた俺をキョトンとした顔で見た後、クスクスと笑うグレイス

その美しさに、一気に目が覚める




「お目覚めで?」




そして、もう一度そう聞くグレイスに頷くしかできなかった



夢から覚めた世界は

夢の世界のままだった




「――ホリス様から、お許しがでました」




なんだか恥ずかしくて、視線を合わせられない俺にグレイスが静かに言う

しかし、突然の言葉に俺の頭はついていかず、思わず首を傾げた




「許し?」

「この部屋から出てもいいと」




そう言って、柔らかく微笑んだグレイス

ゆっくりと俺に近寄り、ベットの周りを囲む薄い衣をまとめた始めた