My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ




「――気分はどうだ」




あまりの美しさに見惚れていると、背後で突然声がした

どこか聞き覚えのある声に、勢いよく振り返る

すると




「お前はっ」




いつの間にか、背後に立っていた男

銀色の髪を風になびかせ

澄んだ茶色の瞳で、ベットの上にいる俺を見下ろす

冷たい瞳




―――あの男だ

森の中で会った、あの男