騎士達に取り囲まれたガスパルも剣を振り上げたまま、動きを止める まるで魔法にでも、かかった様に―― 辺りの民達も水を打ったように、静まり返る 俺も無意識に足を止めていた ポタポタと剣先から赤が滴り落ちる 「――」 小さくホリスが何かを囁いている それでも、その声は俺達には聞こえない すると、その後ろにいたソフィアがゆっくりと その顔を覆っていたフードに手をかけた その瞬間、ハラリと落ちる 美しい金の髪 その瞬間、周りが息を飲む その姿に―――