一気に目の前に赤が散って、ぬるりとした感触が頬を舐める 次の瞬間、ドサリと先程まで剣を交えていた男が大きな体を地面に崩して そして動かなくなった 「おっおのれ!!」 倒れ込んだ男の影から、もう1人の男が斬りかかってくる その姿を見て、ぐっと手足に力を入れて飛び出した 甲高い金属音が耳に届く ガチガチと剣が揺れる 「貴様何者だぁ!? ここの民じゃねぇなぁ!?」 ギラギラした目を俺に向けて叫ぶガスパルの残党 もはや人を斬らないといられない狂気に満ちた目だ