「昔、よくここに来ていた」
思わず立ち止まり、目を細めてその滝を見つめていると
ソフィアが小さく、そう呟いた
隣に立つ彼女に視線を向けると、俺と同じ様に前を見つめる彼女がいた
ただ、真っ直ぐ
前を見つめている
「沢山のモノが失われ、消えた」
「――」
「だけど…変わらないモノもあったのだな」
大きな瞳を細めて、そう言うソフィア
ゆっくりとその瞳を閉じて、静かに息を吸った
その様子を隣でじっと見つめる
彼女の纏う温かい空気が心地いい
――そんな中で思う
失われたモノがどれだけあろうと
この場所が、彼女の心を満たすモノであってほしいと



