壮絶な戦だったと聞いた この美しい国が、血に染まって 森は死に、水は絶え 多くの騎士が倒れた そして、生き残った たった1人の王家の姫君 それが、レイア姫――― 「1人は辛く、寂しい」 小さく伸びる、その声 愁いを帯びたその姿が、初めて会った時と同じ様に脆く揺れる 「みんな、いなくなってしまった」 呟く様にそう言って、睫毛を震わせるソフィア そして咲き乱れる花にそっと手を添えて ゆっくり瞳を閉じた