「――・・・とても、明るい御方だった」 しばらく黙り込んでいたソフィアが、ゆっくりと口を開く その今にも消えそうな声を聞き逃すまいと、彼女の声に集中する 「でも、あの戦で...変わられた」 「――ガスパル」 俺の言葉にコクンと頷いたソフィア その美しい頬に、長い睫毛の影が落ちる この国の民が皆口を揃えて、言う 『レイア姫の心は凍ってしまわれた』 ある日訪れた、王国の悲劇 美しく、平和なこの国を滅ぼそうと現れたガスパル 悪魔の国