美しい景色に目を細めていると、自然と口元が弧を描く

暖かな日差しに、再び瞼が落ちそうになる

そんな時――





「いい御身分だな」




ウトウトしていた頭の中に、突然透き通る様な声が吹き込まれる

その声を聞いて、勢いよく瞳を開けそのまま振り返った




「・・・ホリス」

「こんな所で、うたた寝とは」




どこか嘲笑う様にそう言って、俺を見下ろす冷たい瞳

銀色の輝く髪がなびいて揺れる




「――」




それでも、いつもと少し違う雰囲気の彼に目が留まる



なんだろう、纏っている空気が違う

いつもより研ぎ澄まされた

ピリピリと肌を刺す様な雰囲気



まるで、初めて森で会った時の様な―――