「レイズはな――」 真っ赤な果実に再び手を伸ばした彼女が 小さく、そう呟く その声で現実に戻る 「その美味しさ故に、禁断の実とされているのだ」 「――禁断の実?」 一粒掴んで、それを口に運ばせ様とするソフィアに向かって首を傾げる 禁断の実? どういう意味だ? その意味が分からず、あぐねている俺をじっと見つめる彼女 そして言った