不思議そうに首を傾げる彼女の姿を見つめつつ その箱をゆっくり開ける 真っ赤な果実が入った その箱を 「今日の昼、森で摘んできたんだ」 中に入っている果実を一粒掴んで ソフィアに差し出す 瑞々しい果実が、朝露を帯びた様に輝く 「レイズの実か」 「そう」 「――私に?」 「あぁ。とっても美味しかったから」 少しの間を置いた後、ソフィアが白い手を出して俺からレイズを受け取り 小さなその口に含ませた