◇
「あぁ~もうダメだ」
真っ赤な顔をした父が、苦しそうに天を仰ぐ
その姿を横目に、ジョッキに残っていた酒を難なく喉に流し込んだ俺
「もう?」
「――酒が強くなったなぁ、アレン」
「国の街で働く男達に比べたら、まだまだだよ」
ボロボロの木のテーブルに突っ伏した父
そして、降参と言わんばかりに両手を上げた姿を見て、思わず笑う
そんな父を横目に、新たに運ばれてきた酒を片手に辺りを見渡す
陽気にテーブルの上で踊る男女
音楽を奏でながら歌う人達
遠くの方では、殴り合って喧嘩をする人も見える
相変わらず、この国は愉快な国だ



