「どうした?」 もともと口数が少ない彼女 ましてや俺の名を呼ぶ事も、数えるくらいしかなかった だから、少し驚いた 「そなたの国は、どんな国なのだ?」 隣に座る俺の目を見ずに、淡々とそう言う彼女 見つめるのは、天に浮かぶ月だけ そんな中、何も言わない俺にゆっくりと視線を下ろしてきた彼女 そして、今度は目を見て 「どんな国なのだ?」 そう言った。 その姿に、きゅっと胸が詰まる ただ、俺の姿を捕らえてくれただけで その言葉が どこか柔らかかっただけで 胸がいっぱいになる