「ソフィア」
半ば駆け足で彼女の元に駆け寄り
その名を呼ぶ
すると、月を眺めていた彼女がゆっくりと視線をこちらに向けた
美しいターコイズの瞳が、細められる
俺の姿を見て、微かに
「走ってきたのか」
「あぁ」
「――なぜ?」
美しい小さな唇から零れる言葉
どこか感情が欠落したように、淡々と
「なぜって...」
零れた言葉は、酷く動揺していて
早く会いたくて。なんて素直に言えるほど
俺は大人じゃない
「――本当に来るか、心配だったから」
「私から言った話だ。来ないわけないだろう」
彼女の言葉に胸が高鳴る
その言葉1つ1つが、キラキラと輝く
まるで夜空に輝く、星の様に
光を放つ



