「アレン様? いかがなさいました?」 ふと後ろから声がして、ゆっくりと振り返る すると、両手いっぱいに花を持ったグレイスが小さく首を傾げて俺を見つめていた その姿を見て、小さく微笑む ――心はどこか違う方を向いていたけど 昨日の夜の、あの出来事から 俺の心は彼女でいっぱいだった ソフィア 目を疑う程の、美しい人 月明かりの下に浮かび上がった 天使の様な、人